5W ソーラーパネルと SPRESENSE でバッテリーレス ロガー製作
前回は100均のガーデンライトのソーラーパネルを用いてバッテリーレス データロガーを製作しました。
しかしソーラーの出力がさほど大きくなく曇り時や少しでもソーラーに影がかかると動かなくなってしまうため、長時間運用は難しいものでした。
ここではソーラーの出力を上げてみましたので報告させていただきます。
目次
ソーラーパネル
手元に5W ソーラーパネルがありましたのでコレを使用して長時間動作を目指し再実験します。
こちらは開放電圧が約21.6VとSPRESENSEの入力電圧定格値 (7V 5.5V [2022/8/27 公式の値変更に伴い修正])を大きく超えてしまうため、直結はできません。
昇降圧DCDC
そこでここではソーラーパネルとSPRESENSE間にコンバータを挿入することにします。
入力電圧範囲が2.7~22Vと非常に幅広い昇降圧DCDCコンバータを購入いたしました。
I2Cでも出力電圧を設定できる低価格なDCDCコンバータです。
ここでは実装されているポテンショメータで出力電圧を4Vに固定して使用します。
データロガーシステム構成
5Wソーラーパネルを昇降圧DCDCコンバータに入力して出力電圧を4Vに設定してSPRESENNSEに供給します。
ベランダで運用
早速ロガーをベランダに置いてみました。
SPRESENSEの動作コードは前回と同じです。
GPSで時刻を取得して時刻とその時のSPRESENSE電源電圧をSDカードに記録して、60秒スリープし起床を繰り返します。
結果
SDカードを回収しデータを観ます。
なんと5:18~16:30までのデータが取得できていました!
我が家のベランダは東向きで直射日光が降りそそぐ時間は長くても11時くらいまでであり、しかも観測した日は曇りがちの天気でした。
それにも関わらずこの長時間動作を実現できたのはソーラーパネルの出力を上げれたためです。
(もちろんSPRESENSEの低消費電力動作も大きく貢献している)
データとしてはDCDCの出力電圧 4Vを得ただけなのでさして面白くはないですねw
おわりに
ソーラーパネルの出力を上げることによって、バッテリーなしでも日中SPRESENSEの長時間動作が実現できることが分かりました。
しかし、SDカード回収によるデータ取得になるため、かなり不便です。
次回はこのシステムでESP32を駆動してWiFiでデータをUDP定期送信してみたいです。
追記
2021/5/1
以降も継続してベランダに配置してデータみてみました。
観測日は天候も良くなく アメダス によりますと1日の日照時間が
4/29:3.4時間
4/30:0時間
5 / 1:0.9時間
とかなり悪条件下でした。5/1については15:00以降にやっと日が出たので東向きの我が家のベランダでは直射日光はほぼありませんでした。
しかし、悪天候でもそれなりに動いてくれることがわかりました。