シリアルリンク 2足歩行ロボットの製作5 ー 歩行動作2 ー

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前回はブラシレスモータを用いた4自由度 シリアルリンク機構の2足歩行ロボットの歩行動作の検証をしました。

シリアルリンク 2足歩行ロボットの製作4 ー 歩行動作 ー

 

ここではさらに歩行について検証します。

ロボ起動

歩行調整

前回の状態ではまだ安定歩行とはほど遠いです。

 

現状の歩行シーケンス概要は以下の通り

  • 片足で地面を蹴って機体を傾ける
     蹴る高さと時間はパラメータ値として指定
  • 蹴り上げ後に足を上げる、歩行時は同時に両足を前後させる
     上げる高さと時間はパラメータ値として指定
     この間ロール軸は機体傾きのPD制御で足を傾けている
  • 蹴り上げによって傾いた機体が下がるタイミングをIMUの角速度で検知して
    足高さを初期値に戻す
  • 戻した足の設置を足首モータのトルクで検知して逆の足で上記の動作を繰り返す
  • 上記動作時に機体ピッチ角のPD制御で足首を傾け姿勢保持

 

接地検知感度を調整して足の切り替え動作のスムーズ化を図る

だいぶ安定してきた。

 

さらに足のロール軸補正も調整 (PD制御)。

だいぶ良くなって歩けるようになってきた。

周期動作検討

歩行動作もだいぶ改善してみましたが、まだぎこちないです。
モーション構成に問題があるのか、センシングに問題があるのか そもそもモータトルクが足りなさすぎるのか制御ループが遅いのかなどなどドンドン疑心暗鬼になってきました。。。

よその2足歩行ロボットはスムーズに歩いとるよね

 

このまま調整を続けても煮詰まりそうなので、、
一旦まじめなセンシングとかは置いといて 単純な周期動作を試してみようと思います。

MuJoCo シミュレーション導入

以前に実施した強化学習検討で制作したシミュレーションモデルで周期動作の確認をしてみました。

単純に足の高さを正弦波で上下させているだけですが(左右は逆相)、スムーズに足踏みできています。
こんなもんでイケるのかとちょっと驚き 😯 

 

実機でも同様に正弦波で足高さを上下させてみました。

動き始めは若干ぶれますが安定した足踏みが確認できました。マジかよ
シミュレーションモデルが非常に有用であることが分かったことも大きな収穫です。

 

周期動作でのスムーズ足踏みが確認できたので、歩行も同様に確認します。
シミュレーションで足の上下と同時に前後も正弦波で動かしてみました。

あっさり歩いた!!

 

実機でも歩行が確認できた。

正弦波の周期動作であっさりスムーズ歩行実現できてしまった!
こういうことでよかったんかぁ。

あとシミュレーションと実機がきちんと一致することにも感動があり、一生懸命MuJoCoモデル作った甲斐があったわ。

周期動作再検討

シミュレーションでさらに周期動作歩行の検討を進めます。

先ほどは足の上下と前後を同相の正弦波で歩行を確認しましたが、位相差を90°設ければ足位置が円を描いてさらにスムーズな歩行が実現できると考えました。

ほらね。

 

気をよくして実機で確認したところ

90°位相ずらしたら歩けなくなった。。。

ウェイトシフトの兼ね合いで足の接地のタイミングがかみ合わずにこのようになってるんだろうけどシミュレーション結果と合わないことが結構ショック。。。

 

MuJoCoモデルがバッテリなどを省略していたので、実機で重量を測りつつ真面目にモデリングして再度歩行シミュレーションを実施しました。

実機と同様に90°位相ずらすと歩けなくなりました。
実機とSim.が一致したことに安心するとともに、周期動作歩行では条件によってウェイトシフトタイミングが変わって歩けなくなる可能性があることがはっきりしました。

実機で足上下正弦波に対して前後の正弦波の位相差を調整して動作確認したところ
位相差 π/12で前進後進ともにいい感じの歩行ができました。

しかしこれはあくまでこの動作周期やこの足移動量や重心位置でフィッティングされた位相差にすぎません。

実機や動作の条件や環境への耐性を考えるとやはり諸々センシングして動作させたほうがいいと感じました。

おわりに

ここではブラシレスモータを用いた4自由度 シリアルリンク機構の2足歩行ロボットの歩行動作の詳細検証を実施しました。

スムーズな歩行動作検証のために正弦波による周期動作を検証しました。
あっさり足踏みや歩行ができたので大変驚きました。
高速追従動作可能なブラシレスモータのおかげですね。

実機動作と一致するシミュレーションモデルを手にすることも大きな喜びでした。

 

周期制御で比較的スムーズな動作が確認できましたので、これを踏まえて機体条件変化や外乱に対応できるようにセンシングによる動作を再検討したいと思います。

ではまた

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